不妊症その4 | 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣症候群とは
病名からわかるように卵巣内にできる卵胞(卵子を包む袋)ができるにもかかわらず、排卵しにくい又はしない状態を多嚢胞性卵巣症候群(P CO S : Polycystic ovary syndrome )と言います。
P CO Sの症状は・・・・
- 生理不順、無月経・・・卵胞がある程度まで大きくなるのですが排卵しにくい状態ですから、生理が来なかったり、不順になる傾向にあります。
- 男性化徴候・・・排卵させようとLHの分泌が卵巣への刺激過剰となり、卵巣からの男性ホルモン(テストステロン)が多く分泌されることにより、毛深くなったり声が低くなったり、肌の感じが変わる傾向にあります。
- 肥満・・・因果関係はわかりませんが、肥満傾向になります。
- 月経過多、不正出血・・・黄体ホルモンの分泌不全により生理以外にも出血することがあります。
P CO Sの原因は・・・・・
はっきり解明されている訳ではありませんが、以下にあげる内分泌の異常もしくは糖代謝の異常が指摘されています。
- 内分泌異常・・・脳下垂体からのLHとFSHの分泌がアンバランスな状態
- 糖代謝異常・・・インスリンの抵抗性が低下し血中にンスリン濃度が上昇し男性ホルモンの濃度も上がると考えられています。
西洋医学的な多嚢胞性卵巣症候群に対する治療
- ホルモン剤・・・妊娠を希望されている場合はは排卵誘発剤の内服、hMG-hCG療法()ゴナドトロピン、そうでない場合はカウフマン療法や低用量ピルと言われるホルモン剤を服用します。
- 糖尿病治療薬
- 外科的治療
多嚢胞性卵巣症候群に漢方薬
- 淤血(汚れた血液)の関与
- 痰湿(水分代謝の滞り)の関与
多嚢胞性卵巣症候群の当店の取り組み
年齢的な事や症状の程度、体質によりますので一概には言えませんが、漢方薬で快方に向かうケースは珍しくはありません。ただ漢方薬は即効薬ではありませんのでお悩みの方は早め早めの対応をお勧めいたします。
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