漢方コラム「通信」

キーワード: 

気圧変動に漢方薬

実りの季節を迎えております。ある30代の女性より重い頭痛とフラフラとしためまいについて相談を受けました。病院での検査では異常は認められなかったものの、またいつめまいが起きるかと思うと不安で、お友達との約束も安易にできないと言います。早速漢方薬をお飲み頂き、頭重感や貧血っぽいフラフラとしためまいは軽減し、以前より快活に見受けられます。

お飲み頂いた漢方薬には白朮、茯苓などの胃腸に良い利水剤、そして芍薬、当帰なとの補血剤を含み水の代謝を改善し症状を軽減します。中医学で痰濁中阻(たんだくちゅうそ)という概念があります。この考え方にすべてを当てはめることはできませんが胃腸機能の低下が水分の滞りを招く、更には微妙な温度や気圧の変化にも影響され易いことがあり得ます。気圧の変化に敏感な方には体質に合った漢方薬を是非お勧めいたします。

leaf1

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

気圧変動のからだへの影響

気圧や気温、湿度の変化、特に気圧の低下は体調に様々な変化をもたらすのは明らかです。生気象学(せいきしょうがく:biometeorology)と言う学問もあるくらいです。体調のしっかりしている人にとっては順応できても、そうでない人にとっては台風の時期は辛い季節になります。浸透圧の原理を思えば気圧が下がれば、低い方へと引っ張られ脳内の血管は拡張し、循環が停滞し浮腫んだ状態が考えられます。からだ全体の血液やリンパ液の循環も停滞するでしょう。

漢方薬で気圧変化に対応

からだのおよそ2/3は体液(リンパ液・唾液・尿など)とよばれる水分です。気圧の低下はこの水分の代謝を妨げ、頭痛や腰痛、だるさ、めまいなどの症状に悩まされるケースがあります。症状と体質に合わせた漢方薬で不快な症状を改善しましょう。

無料相談はこちら