漢方コラム「通信」

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顔面神経麻痺の歪みが漢方で改善

る60代の女性が来店されたのは昨年の春頃でした。顔の表情はこわばったご様子であることは一目瞭然でした。顔面神経麻痺と診断されて5,6年程経過していると言います。早速漢方薬をお飲み頂き数か月、随分と歪みが緩和されご主人からも「良くなっている」と言って頂けたようです。漢方薬は葛根、釣藤鈎(ちょうとうこう)、麻黄など複数の薬方を組み合わせお飲み頂いております。生薬の働きから推察すると患部の炎症や凝りを緩和すると同時に精神的な肝鬱つまりストレスを緩和したことが功を奏したのでしょう。

顔面神経麻痺は文字通り顔面神経を支配する顔面筋の麻痺で主に顔の片方に現れる病気ですが、脳血管の障害も考えられるので専門医での検査が欠かせません。そうでなければ多くはベル麻痺とよばれる末梢性の麻痺症状で漢方薬の適応です。原因はウイルス感染や循環障害、冷気が誘発要因になることもあるようです。症状が長期化している場合は漢方薬でじっくり取り組むことが大切です。お悩みの方はご相談ください。       タウン通信記事160120号

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脳神経のひとつである顔面神経

末梢神経は脳神経と脊髄神経に二分されますが、その脳神経の一つが顔面神経(第7脳神経)です。顔面神経は主に顔の表情をつくるために顔面の筋肉を動かしたり、味覚や唾液の分泌に関与します。
12対の脳神経・・・ 1.嗅神経 2.視神経 3.動眼神経 4.滑車神経 5.三叉神経 6.外転神経 7.顔面神経 8.内耳神経 9.舌咽神経 10.迷走神経 11.副神経 12.舌下神経

顔面神経麻痺とは

文字通り顔面神経の支配する筋肉が運動麻痺を起こし、顔の表情が出せなくなる病気です。発症した側の筋肉が弛緩し、健常側に引っ張られて口元が曲がったり、目を閉じようとしても閉じなかったりします。
俗に顔面神経痛と言われる三叉神経痛は顔面神経麻痺と発症のメカニズムは似ていますが三叉神経(第5脳神経)によるものであり違う病気です。

顔面神経麻痺でお悩みの方に漢方薬をお勧めいたします

中枢性と末梢性の顔面神経麻痺がありますが、中枢性は脳梗塞や脳腫瘍などの症状の一部として発症し、病院での治療が欠かせません。一方末梢性はウィルス感染や循環障害、冷気や疲労など日常でしばしば見受けられる症状で、ベル麻痺、ハント症候群があります。漢方薬も選択肢の一つです。顔面神経麻痺あるいは三叉神経痛でお悩みの方は、症状と体質に合わせた漢方薬で改善しましょう。

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