下痢と嘔吐、めまいに苦しんでいた女性の漢方薬症例
薄紅色の桜が美しい春を演出しています。ある60代の女性から下痢とめまい、吐気、頭痛の相談をお受けいたしました。症状は3年前に大きな病気を患って以来続いており、トイレにも這って入る有様だと言います。
さっそく漢方薬をお飲み頂き徐々に症状が改善し、今では下痢やめまい、頭痛なども一切なくなり、トイレに駆け込むこともなくなったようです。漢方薬には白朮、茯苓といった利水剤を中心に附子、生姜といった散寒薬が配合されています。普通下痢とめまい、頭痛などは別々の症状と捉えがちですが、配合されている生薬の性質から判断すると体内への水分の取り込みが低下したり、水分代謝のアンバランスが影響し合っていたのではと推察できます。また見た目には体力もしっかりとしており弱い体質には見えないMさんですが、症状に関しては虚寒証であると言えます。私は勝手に薬診といっておりますが、漢方薬を試すうちにご本人にも気付かない体質が見えてくるものです。さらに漢方薬の薬性から食事など生活養生のヒントにもなります。下痢やめまいなどでお困りの方は漢方専門薬局に是非一度ご相談ください。
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