漢方コラム「通信」

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高血圧の随伴症状に悩む30代の男性

一年を通じて心臓病や高血圧に悩んでいる方にとっては、血圧が高めとなるこの時期の寒さは大敵です。

原因のはっきりしない高血圧症を「本態性高血圧」と呼びますが、日本人の高血圧の90%がこれに当たります。自覚症状は、頭痛、肩凝り、ふらつき、不眠などさまざまで、自覚症状がない場合でも、糖尿病、高脂血症、肥満とともに“死の四重奏”と言われるほどですから、放っておくのは危険です。体をいたわって、早めにケアすることが大切です。三十代の男性。病院からの降圧剤を服用しているにもかかわらず、最高血圧が180近くまで上がっていました。この方に、大柴胡湯(だいさいことう)を飲んでいただいたところ。一ヶ月で頭痛やふらつきなどの症状がおさまり、最近は血圧も150前後で安定するようになりました。

漢方薬は続けて用いることによって全身の調和をはかりますので、血圧が下がり過ぎる心配もありません。ただ、大柴胡湯は、小柴胡湯とともに柴胡湯の代表格の一つですが、筋骨たくましい体形の方に適しており、虚弱な方や軟便の方には不向きです。ほかに、どなたにでもお勧めできるものとして田七人参(でんしちにんじん)があります。田七は、古書に「一切の血病を治す」と記されているように、中国では昔から薬用人参の王様として珍重されています。ただ、販売されているものには、一から六等級まであって品質にも差がありますので、信頼できる薬局でご相談のうえお買い求め下さい。

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