胃炎で悩むご婦人
年の暮れにもなれば、何かと会食の機会も多いのではないでしょうか。
つい食べすぎ、飲みすぎで、胃もたれや胃痛を伴うこともあろうかと思います。これが慢性化しますと、粘膜の修復が追いつかず、やっかいな、胃潰瘍や十二指腸潰瘍となってしまいます。何年か前に、50代の女性が胃の症状を訴えて来店されました。胸やけ、胃痛はもちろん、舌の苔も厚く、口臭も気になりました。胃酸過多は明らかでしたので、この方にお飲み頂いた方剤に含まれる、黄岑(おうごん)、黄連(おうれん)は、赤くただれた胃の炎症を鎮め、人参、乾姜(かんきょう)は胃腸の虚を補いますので、証が合えば腹部膨満感や下痢にもよいのです。
養生法としては、過食をつつしむことも大切ですが、ストレスもいけません。東洋医学では、ストレスがたまると気滞、気逆といって、胃腸の消化機能や経絡の流れを抑制すると考え、吐き気やげっぷなどの症状が現れます。漢方には副作用がほとんどないとはいっても、使い方を誤るとかえって具合を悪くすることがあります。漢方薬専門店で早めにご相談ください。
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