漢方コラム「通信」

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回復力を高める漢方薬

イギリス人医師ジェンナーが天然痘と取り組んで以来約200年、免疫という言葉がマスコミなどでもよく取り上げられています。
 
この免役の仕組みは、東洋医学の理論と一致するところがあり、症状、体質に合う生薬を体に取り入れると、回復力が高まり体調が良いと言う方がおられます。
よく昔から「病は気から」と言われますが、気が沈んでいたり、ストレスがたまると、胸腺の萎縮がすすみ、免役(NK)細胞の数が減少することも、現代医学で知られております。すべての病を免役で説明することは不可能ですが、ガン、アレルギー、リウマチなどを引き起こす要因のひとつといえるでしょう。
 

直腸がんで手術されたある方は、術後に十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)を飲み、始めは顔色も悪く疲れやすかったのですが、随分と良くなり、職場復帰も果たされました。漢方はいつでもその方の体質に合ったものをお飲みい ただきますが、このような場合、人参、奥耆(おうぎ)の入った”参耆剤“(じんぎざい)を中心に、さまざまな処方が用いられます。体力低下の症状でお悩みの方、漢方専門店にご相談ください。

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免疫力とは何か

私たちは常に外からの病原菌にさらされています。免疫はそのような病原菌から身を守ったりまた体内で炎症をおこした場合は炎症による傷の修復を助けてくれます。また老廃物や癌細胞を除去する大切な働きを担っているのです。免疫力には生来もっている自然免疫と獲得免疫があります。

免疫は免疫のみにあらず

神経免疫内分泌トライアングル

免疫細胞の原料はタンパク質です。食生活が乱れていては免疫力も何もありません。普段よりバランスの取れた食事が欠かせません。またあらゆる免疫の働きは自律神経系やホルモンの働きとも相互に絡み合っており、過度なストレスや疲労は免疫に影響を及ぼすことは明らかです。免疫細胞から分泌するサイトカイン、内分泌系の細胞から分泌されるホルモン、神経系の細胞から分泌される神経伝達物質の三つどもえと言えます。

未病先防の漢方薬

免疫力は年齢とともに低下することは否めません。傷の治るスピードや疲労回復の度合いも残念ながら低下します。そこで漢方薬のすばらしいところは補気薬や補腎薬などの補剤にあると思います。症状と体質に合った漢方薬は免疫力を高め心身ともに健康を保つことが可能なのです。まさに未病先防の考えです。お悩みの方はご相談ください。

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