漢方コラム「通信」

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つわりで悩む方へ

女性にとって妊娠、出産はまさに一大事業といえるでしょう。
無事に生まれるだろうかという不安と、まだ見ぬ子への期待が入り交じるものです。ある日、当店に「つわり」で苦しむ30代の女性が来店されました。胃から突き上げてくるような吐き気で気分が悪く、夜になると精神的にも不安定になるとか。この方には体質に合わせて漢方薬をお飲みいただいたところ、吐き気は治まり、気分も随分落ち着いた様子でした。この処方は小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)に厚朴と蘇葉を加えたものですが、小半夏加茯苓湯自体もつわりに適用されます。構成生薬となっている茯苓はもちろん、生姜(しょうが)と半夏の組み合わせが胃の働きを整え、水分を除き症状を改善するのです。吐き気には中枢神経の刺激によるものと、胃粘膜が刺激されて起こるものがありますが、いずれの場合も「証」が合ったものをお飲み頂ければ楽になります。

近頃、働く女性が多く、少子化傾向にあっても子供を切望してやまない家庭も多くあります。婦人科領域にも漢方を選択肢の一つとお考え下さい。お悩みの方は専門店でのご相談をお勧めします。

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