不妊症その5 | クラミジア感染
不妊症と性感染症
性感染症(STD:Sexually Transmitted Diseases)とは性的行為によって感染する病気のことを意味します。病原菌を含む精液や膣分泌液や血液が口や性器の粘膜などを介して感染します。実際には性器クラミジア感染症、淋菌感染症、梅毒、HIV感染症/エイズなどがあります。取分け性器クラミジア感染症の発症は多く、性感染症の46%を占め、100万人以上が罹患していると言われています。また必ずしも自覚症状がないため、知らぬ間に子宮頸管や卵管の炎症を誘発し不妊症の原因となっているケースがあります。
クラミジア感染症
- 原因は・・・人の性器や粘膜にいる細菌の一種クラミジア・トラコマティスと言う病原体により感染します。一回の性行為で感染する確率は50%と言われており、1~3週間の潜伏期を経て他の人に感染します。
- 症状・・・感染していても自覚症状がないケースが多くあります。感染が疑われる場合はパートナーも共に検査する事をお勧めいたします。妊婦さんの場合は母子感染を未然に防ぐことにもなります。自覚症状としては男性の場合(軽い排尿痛、尿道の痒みや不快感、尿道からの分泌不物、精液量・精子濃度の減少など)、女性の場合(おりものの増加、不正出血、下腹部の痛み、性交痛など)です。
卵管狭窄や癒着に漢方薬
クラミジア感染症はクラミジアトラコマティスと言う病原菌による感染症です。治療には漢方薬ではなくマクロライド系の抗生物質が効果を発揮します。ただ問題なのはクラミジア感染症により卵管の詰まりです。当然ながら抗生物質を服用して菌は死滅しても閉塞は戻りません。しかしながら程度によると思われますが、卵管閉塞や癒着など卵管の詰まりがあっても漢方薬で妊娠している方は多くおられます。諦める前にお悩みの方はご相談ください。
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